こんにちは、うるはです。
化粧水のあとって、美容液が先ですか? 乳液が先ですか?
正直に言うと、わたしもスキンケアを始めたころはなんとなくの順番でやっていました。「化粧水→美容液→乳液」というのはどこかで見て、深く考えずにそのまま続けていた感じで。
でも「なんでこの順番?」と聞かれたら、うまく答えられなかったんです。
それが気になって、スキンケアコスメの成分設計について書かれた資料を読み込んでみたら、ちゃんと理由がありました。しかもわかってみると、すごくシンプルな話だったんですよね。
今日は、「なぜこの順番なのか」という疑問に正面から答えていきたいと思います。
「誰かが言っていた順番」になっていませんか?
スキンケアの順番って、お母さんやお友達から「こうするもの」として教わることが多いですよね。わたしもそうでした。
でも、聞いた人もたぶん、その人に教わったという。正式に習ったわけではないこの順番が、なんとなく世の中に広まっている状態になっているんです。
正しいからこそ広まったのか、たまたまそうなっているだけなのか。
調べた結論から言うと、化粧水→美容液→乳液の順番には、ちゃんとした根拠がありました。ただ「正解かどうか」よりも、「なぜその順番なのかを知っておくと、使い方が変わってくる」という話なので、順番に説明しますね。
水と油は混ざらない——スキンケアに層を作る理由
まず、保湿の基本的な仕組みから。
肌の表面にうるおいを保つには、大きく2つのステップが必要です。
ひとつは「水分を補う」こと。もうひとつは「その水分を蒸発させないようにする」こと。
保湿コスメの成分表を見ると、大きく分けて「保湿剤」と「エモリエント剤」という2種類の成分が入っています(スキンケア成分表の正しい見方講座より)。
保湿剤は、角層に水分を引き寄せてキープする働きをします。グリセリン、ヒアルロン酸、PCA-Na(ピロリドンカルボン酸ナトリウム)などが代表的です。基本的に水になじみやすい、水溶性の成分です。
エモリエント剤は、肌の表面に薄い油性の膜をつくって、水分の蒸散を防ぐ役割をします。スクワランやホホバオイルといった植物性のオイル、ミネラルオイルなどが代表です。油になじむ、油溶性の成分。
このふたつは、役割がまったく違います。そして大事なポイントは、水と油は混ざらないということ。
油分が先に肌を覆ってしまうと、あとから塗った水溶性の保湿剤が届きにくくなります。だから「水分(保湿剤)を先に届けて、その後に油分(エモリエント剤)で蓋をする」という順番になるんです。
この流れで見ると、化粧水→乳液・クリームの順番は「水から油の順番」そのもの。理屈として、とても筋が通っているんですよね。
各アイテムの役割を整理する
では、それぞれのアイテムが処方の中でどんな位置づけにあるのか、簡単に整理しておきます。
化粧水
主役は「水分と水溶性の保湿成分を素早く補う」こと。テクスチャが軽くてのびがいいのは、素早く肌全体に馴染ませるための設計です。
グリセリンやヒアルロン酸などの水溶性保湿剤が多く含まれていて、角層に水分を引き込む役割を担っています。
美容液
濃縮された機能成分を届けるためのアイテムで、化粧水よりも高配合・高濃度なものが多いです。ビタミンC誘導体やナイアシンアミドなど、水溶性ベースで作られている美容液がほとんどです。
化粧水で肌を整えてから使うことで、成分が届きやすい状態になると考えられています。
乳液・クリーム
油性成分(エモリエント剤)と乳化剤(油と水を安定させる成分)を含んだ、蓋役のアイテムです。前の化粧水や美容液で補った水分を、乳液・クリームの油膜で封じ込めることが目的。
仕上げにUVクリームや日焼け止めを使う場合も、これと同じ考え方で「肌の上に膜を作るものは最後」です。
「浸透させる」という言葉の話
ここで少し、正直な話をさせてください。
コスメの広告やSNSでは「肌の奥まで浸透する」「角層の深くまで届く」という言葉をよく見かけます。でも、化粧品は薬機法(薬事法)のルール上、角層より深い部分への浸透を表現することができないんです。
「え、でも確かに肌に馴染んでいく感じがするけど?」と思いますよね。
それは「水分や成分が角層に保持される」状態をわたしたちが感じているのだと思います。つまり正確に言えば、浸透というより「角層に水分をとどめる」のが化粧品の役割です。
「浸透」という言葉は感覚として理解しやすいし、ゼロ間違いとも言いきれないのですが、「角層より奥の細胞まで届く」という意味では使えない言葉です。それを知ってから広告を見ると、少し見え方が変わりますよね。
この話がわかると、「なぜ油分で蓋をすることが大事なのか」がより腑に落ちます。角層にせっかく補った水分が外に逃げないよう、最後に乳液・クリームでしっかり保持する——これが目的だったんです。
使い方のちょっとしたコツ
順番の理由がわかったところで、実際の使い方で意識すると変わることをいくつか紹介します。
ハンドプレスでなじませる
化粧水を全体になじませたあと、最後に両手で顔を軽く包んでプレスすると、体温で肌が温まって馴染みが良くなります(Yahoo!BEAUTY「化粧水を10倍浸透させる4つのコツ」2014年より)。やりすぎは逆に肌への刺激になるので、「包む・温める」くらいのやさしい力で。
化粧水は冷やさない
冷たい状態でつけると、皮膚が冷えて肌の温度が下がり、馴染みが悪くなることがあります(同記事より)。手に取ってから少しだけ体温に近づけてからつけると、感触が変わりますよ。
パッティングしすぎに注意
コットンやパッドでバシバシと叩き込む「パッティング」をする人もいますが、刺激が強すぎるとバリア機能に負荷をかけてしまいます。なじませるようにやさしく押さえる程度にしておくのがおすすめです。
化粧水の前に、古い角質を整える
角層の表面に古い角質が溜まっていると、化粧水が馴染みにくくなることがあります(前述の成分表講座・同記事より)。週1〜2回のスクラブやピーリングで不要な角質を除いておくと、化粧水の馴染み方が変わってくることも。
みんなの肌潤糖(お砂糖を使ったスクラブアイテム)は、スキンケアの準備段階として活用できます。ただし刺激の強い日や肌が荒れているときは無理せずに。
まとめ
「なぜ化粧水が先なのか」の答えはシンプルでした。
水溶性の保湿成分を届けてから、油溶性の成分で蓋をする。 それが「化粧水→美容液→乳液」の順番の根拠です。
目的は「浸透させる」ことより「水分を保持する」こと。この考え方を持っておくと、自分の手元にあるコスメをどう使えばいいのかが、自然と見えてきます。
高価なコスメを使っていても、順番がバラバラでは設計通りの働きをしてくれません。反対に、プチプラのコスメでも順番と使い方を知っていれば、ちゃんと機能します。「正解を知っている人がいちばんラクにきれいになれる」というのは、こういうことだと思っています。
肌トラブルが気になるときや、自分に合う保湿成分がわからないときは、無理せず皮膚科に相談してみてください。
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